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SE/30 BOLLEのロジックボード基板への移植 その3 (失敗事例)

副題:PLCCのソケットの半田付けは難しい。

BOLLEのボードにPLCCのソケットなどすべてのパーツを半田付けした状態です。

PLCCのソケットは底板のブリッジがあるため狭く、半田付けは難しいです。
確実な方法を習得しないまま、半田付けを進め、半田付けができているかどうかは、実体顕微鏡をみながら、ピンセットなどで脚が動かないかどうかをチェックしました。

これは予備1のボードのソケット化したものですが、PLCCを抜いた時にソケットごと外れてしまいました。 脚をよく見ると半田付けができている面積が極端に小さい脚があることが分かります。

基板の方も同じパターンで、まったく半田付けできていません。
(基板のパッドの剥離はなかったのが幸いです。)

これまでのPLCCの半田付けの仕方がまずかったようです。
2通りの方法でやっていました。
一つは、
底板があると非常に半田付けしにくいので、やり易くするため、基板のパッドの全数に半田を少量盛っておき、ソケットの脚を半田付けする。
2つ目はソケットの脚に半田を付けた後、基板に半田付けする。

この2つの方法はいづれもダメで、事前に盛った半田が邪魔をし、パッドと脚が密着しないため、浮いた状態で半田付けをしていることになり、先の点接触のような半田付けになったようです。

色々トライした結果、基板のパッドもソケットの脚もなんの処理もせず、半田鏝に少量の半田をのせ、対角の2つの脚を先ず半田付けし、
残る脚は0.3mmの糸半田を供給しながら、実体顕微鏡で脚とパッドに半田が浸透するのを確認しながら半田付けするのがPLCCのベストな半田付けと分かりました。
クリームハンダ(ペーストハンダ)を使う手もあると思い、トライしたことがあるのですがうまく行かなかったので、やめました。

BOLLEのボードで半田付けが終わったPLCCは怪しいので、すべてのPLCCをやり直すことにしました。
ソケットの半田付けを外すのは厄介です。
方法としてはまず、半田鏝で底板(ブリッジ)を溶かし切ります。

そのあと、低溶融半田でソケットを外します。

44ピンより少ないPLCCの場合は、底板(ブリッジ)がなくとも変形が少ないと考え、底板は押し割って、半田付けしやすいようにして、全数やり直しました。

一方、84ピンのUI8などのピン数の多いソケットはブリッジを取ってしまうと、撓みが結構大きく接触が大丈夫か少々不安です。この写真は底板(ブリッジ)を全部取り去ってPLCCを挿入した状態です。

ソケットの脚の構造です。 そこそこ撓んでも接触は確保できそうですが、やはり不安です。

そこでこの写真のように中央のブリッジは残して、底板を溶かし切って使うことにしました。

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