アンクル(Anchor)の調節

振り子を振ってもアンクルとガンギ車の調整がまずいとすぐに停止してしまう。
それなりにうまくいっても十数時間後には止まってしまうこともある。
時計技師に質問したところ、調整はかなりシビアだがそこそこ許容範囲があるので、あまりにも範囲が狭いのなら、どこかに問題があるとのこと。
たとえば、すべての歯車列の軸と穴の隙間など全体の調整補正ができていないなど。
また、チック タックの両方の音が同じになるようにするのも大切とも言われたが、この辺の勘所がよくわからなかった。

そこで、チック タックの音を収録し、この波形をもとに調節することを考えた。
音を収録し、波形を見るためにコンデンサマイク、マイクアンプとアンプを製作した。
これをLabVIEWを使って、波形を見ることとした。 (2012年4月)


コンデンサマイク WM-61A (Panasonic)直径6mmで小型ゆえ、時計内部に挿入し易い。

マイクアンプNT-5、拡声アンプNT-10
いずれも (株)イーケイジャパン のキット

ケースに組み込みました



ノートパソコンでチック タック音を収録中
AD変換はNational Instruments のUSB-6009

作成したLabVIEW モデル
上の方はUSB-6009によるマイクアンプ出力のAD変換。
下の方はパソコンのマイク端子からの収録。

アンクルの傾きを調整した結果、Tick-Tuckの間隔はほぼ等間隔になった。 しかし音圧は同じにはならないようである。

振り子の支柱のねじを緩め、止まっているガンギ車が進み始める位置を探るように支柱を調節し、固定する。

Tick-Tuckの間隔が等間隔になるようにアンクルのねじ(白矢印)を緩め調節固定する。

以上のアンクルの調整法は素人が経験から得た方法です。
専門家のご指導を頂きたいところです。


 後で知ったことだが、Audacityというレコーディング・サウンド編集ソフトウェアがありこれを使えば、収録、波形と再生、編集ができる便利なものがある。
  ( http://audacity.sourceforge.net/ )
 今回の目的なら、このソフトで充分であった。