OMEGA Model 5554

20年以上前から実家にあった置時計。
数分毎に間欠的にモーター駆動でゼンマイを巻くタイプ。
順調に動いていたがある時期から、遅れが目立つようになり、ついには停止した。 
正規の位置におけばダメだが、垂直に立てるとテンプが動き出す。
テンプの軸がかなり振れて動く。
分解しても原因が分からず、手に負えそうになかったので時計師さんに
修理を依頼した。(2012年9月26日修理完了)

  時計修理専門工房 アトリエ・キャビノチェ (三重県津市)
  http://www.latelier-de-cabinotier.com


正面外観。 直径は7cmほど

9Volt電池でモータを間欠駆動する

小さなコイルスプリングがスイッチ接点となっている。 戻っていくとプーリ(白色)から滑り落ち、鉄の芯棒と接触し導通する。

一番上の面板(永久磁石が接着されている)を外すとモータが見える。


ムーブメントの心臓部

テンプの軸の先端の一方が摩滅し短くなっている(上側)

摩耗した側の拡大写真
 (摩滅し平行部がなくなっている)

摩滅していない方。 先端に平行部が残っている。
時計師さんはこの極めて細いテンプの軸を旋盤で削りだして、テンプ輪を圧入されたそうだ。
先端の直径は0.5mm程度で、このような細いものを削るとはさすが専門家と感心する。
新品に交換された時計は順調に作動中です。