Sencore TC162(真空管試験機)その1

真空管試験機としてHickok 533を持っているのですが、大型で気軽にテストしたいときにはちょっと億劫になります。
昔、Heathkit IT-17の使い勝手が良かったので、いわゆる真空管チェッカーが欲しくなり、Sencore TC162を仕入れました。  真空管を使っておらず、Solidstateが売り文句です。
購入後、問題なく使っていたのですが、半年ぶりぐらいに使ってみると動作しないことが判明しました。
色々チェックした結果、整流回路の電解コンデンサ不良と判明したので交換し、復活しました。


外観です。 大変コンパクトで受信機の整備中、同じテーブルに置いて使うことができ重宝します。

Grid Dip Meterの6AK5をチェックすると、針が全く振れません。 完全に真空管がダメになったかと思ったのですが、念のため手持ちの6AK5を数本テストしたのですが、どれも振れません。 
どうやらTC162がダメになったようです。

確認のためHickokの533試験機で確認すると、問題なく振れるのでTC162がダメなことが確実になりました。




TC162の主要部の回路図です。
テスターやオシロで電源系を当たっていくとどうやら整流系が怪しいことが分かりました。

疑わしいのがC4の電解コンデンサー
(50μF/50V)と思われます。







手持ちの電解コンデンサーのなかにピッタリの50μF/50Vがあったので交換しました。



その結果、すんなり動くようになりました。 
それにしても電解コンデンサーは不調の第一番の原因であることが多いこと今回も実感した次第です。  
簡単に回復してめでたしめでたし。